佐野元春、感動の30周年記念ライブに1万人が集結

佐野元春、感動の30周年記念ライブに1万人が集結

　シンガー・ソングライターの佐野元春が、18、19日に30周年アニバーサリーツアーを締めくくるライブ『ALL FLOWERS IN TIME　東京』を、東京国際フォーラム ホールAで行い2日間で約1万人を動員した。

　30年間のキャリアを25曲に凝縮した今回のライブは、昨年8月からスタートした30周年アニバーサリーツアーのファイナルとして3月12、13日に同所で行われる予定だったが、東日本大震災の影響で延期になっていた振替公演で、「この振替公演に来てくれて嬉しいです」とファンに感謝した。また「東北地方のファンの方からメールをもらいました。この会場に来ているはずです。今夜はめい一杯楽しみたいと書いてありました。みんなもそうだろう？」と言うと、客席から大きな歓声が沸いた。

　1曲目「CHANGE」から客席は総立ち。「30年間やっていて、一番恵まれているなと思ったのは、素晴らしいミュージシャンに出会ったこと。彼らと出会わなかったら僕の音楽は成立しなかった。お礼を言いたい」と、これまでともにツアーを廻った、THE HEARTLAND、ザ・コヨーテ・バンド、THE HOBO KING BANDに感謝をし、客席からも大きな拍手が贈られた。この日のTHE HOBO KING BANDには、途中からゲストミュージシャンに佐橋佳幸（G）を迎え、さらに厚いサウンドになり、客席の盛り上がりにも乗せられ、佐野本人もスライディングしてギターを弾いたり、何度もジャンプするなど、熱いステージになった。

　「ガラスのジェネレーション」「アンジェリーナ」「ヤングブラッズ」などヒットナンバーでは客席も大合唱し、そして「SOMEDAY」では、涙を流しながら一緒に歌うファンの姿も。本編ラスト「悲しきRadio」では客席との掛け合いも楽しんだ。

　アンコールでは「アンジェリーナ」をファンの大合唱とともに歌い上げ、「僕の持てる音楽の情熱の限りを皆さんに捧げます。僕の音楽とともにいてくれてありがとう！」とメッセージ。そして、バンドメンバーだけではなく、PAや照明、ローディーまで、自分を、このアニバーサリーツアーを支えてくれたスタッフをひとりずつ紹介し、感謝の拍手を贈った。

　3時間、全25曲。数多くの若いアーティストからリスペクトされる、キャリア30年のアーティストだからこそのパワーとエネルギーで、大きな感動を与えてくれた。